[amazonjs asin=”B01LYGI45Q” locale=”JP” title=”ＬＩＦＥ ＳＨＩＦＴ（ライフ・シフト）―１００年時代の人生戦略”]
新しいステージ 選択肢の多様化
長寿化がもたらす恩恵は、「時間」という贈り物だ。人生が長くなれば、目的意識を持って有意義な人生を送れれる。
３ステージ（教育→仕事→引退）の人生では、実験するのに危険が伴う。普通と違う道を歩めば、採用担当者から胡散臭く見られ、キャリアに悪影響を及ぼすかもしれない。しかし、１００年ライフでは実験する姿勢が不可欠になり、同世代の人たちが一斉行進で人生のステージを歩む時代が終われば、人を型にはめる姿勢を改めなければならない。
若々しさ
●若さと柔軟性
平均寿命の上昇はしばしば「高齢化」と表現され、老いて生きる期間が長くなる事に注目が集まる。しかし、実際には、若々しく生きる期間が長くなる可能
性が高いように思える。この現象を生む要因は、思春期の長期化だ。
●遊びと即興
遊びとは、何をするかではなく、どのように行動するかの概念だ。ジェーンは、生涯の一時期をはしゃいで跳ね回って過ごす。あらゆる組み合わせを試し、行動することの楽しさに浸る。
●未知の活動に乗り出す姿勢
新たに出現する人生のステージは、未知の活動に乗り出し、経験から学習する機会を生み出す。人間は基本的に行動を通じて学習する生き物であり、新しいステージは、実際に行動し、自己分析する絶好の機会だ。
エクスプローラー（探検者）
エクスプローラーは、一カ所に腰を落ち着けるのではなく、身軽に、そして俊敏に動き回る。身軽でいるために、金銭面の制約は最小限に抑える。このステージは発見の日々だ。旅する事により世界と自分について新しい発見をする。
●何歳でもエクスプローラーになれる
エクスプローラーとして生きるのに年齢は関係ないが、とりわけ適した時期が三つある。それは、１８〜３０歳、４０代半ばの時期、７０〜８０歳くらいの時期。これらの時期は、人生の転換期と重なる。
●選択肢を理解し、相性のいいものを選ぶ
長寿という贈り物を手にする世代は、選択肢が多く、多様な人生を送ることができ、多くの選択をする必要がある。そのため、正しい道を選び取るために時間をかけることが重要だ。
インディペンデント・プロデューサー（独立生産者）
インディペンデント・プロデューサーとは、職を探す人ではなく、自分の職を生み出す人だ。
●永続的でないビジネスと試行錯誤のプロセス
「起業家」ではなく「インディペンデント・プロデューサー（独立生産者）」というのは、ビジネスの規模と本人の野心のスケールを正しく表現したかったからだ。組織に雇われずに独立した立場で生産的な活動に携わるためにまとまった時間を費やすことが大事。
●生産活動を通じて学習する
インディペンデント・プロデューサーのステージは、専門知識を身につけ、学習し、生産活動に携わる時期だ。ただし、金銭的資産を大きく増やせるケースは少ない。
●創造性の集積地
インディペンデント・プロデューサーたちは知的財産を公開し、ほかの人たちとシェア（共有）することを重んじる。コピーされることで評価が高まる。
●評判を確立し、上手にそれを見せる
インディペンデント・プロデューサーの主たる関心事は、物事を生み出すこと、障害を克服できる行動指向の人物という評判を確立することだ。評判は、将来に経験するステージで貴重な無形の資産になる。
ポートフォリオ・ワーカー
様々な活動に同時並行で取り組みたう時期がある。そのように、異なる種類の活動を同時に行うのがポートフォリオ・ワーカーのステージだ。
●過去の経験を生かす
人的ネットワークを広げ、さまざまな分野の人たちと関わり、業種を移っても活用できて評価されるスキルと評判を身につける。
●非効率を緩和する
さまざまな活動を同時並行で携わる人は、刺激と興奮を味あわえる反面、その代償として「規模の経済」の恩恵に浴せない。
移行期間
あとになって考えれば、どの時期がステージの移行期間だったかわかるが、その時点では、今が移行期間だとは明確に認識できない。
●エネルギーの再充電と自己の再創造
移行期間には、二つのタイプがある。一つは、エネルギーを再充電したいという単純な動機に基づく移行期間。もう一つは、自己の再創造（リ・クリエーション）を中心とするものだ。枯渇した活力資源への投資よりも、新しいスキルや知識、人的ネットワーク、新しい視点などの生産性資産への投資を積極的に行う。
●移行期間のお金をまかなう
移行期間には、重要な無形資産（活力資産と生産性資産）への投資が行われるが、金銭的資産が減ることは避けられない。それを前もって計算に入れて、準備しておく必要がある。
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